
今年の夏に、RB大宮アルディージャWOMENでプレーをしていた久保真理子選手がドイツのポツダムにあるFFC Turbine Potdamへ移籍し、私が代理人として移籍に関与しました。potdamは過去には2度の欧州チャンピオンになったことのある名門クラブですが、現在はドイツ2部に所属しており、再びドイツ1部を目指しているクラブになります。8月に現地に行き、久保選手の試合観戦をし、クラブ施設を見学させてもらい、移籍交渉を担当されていたStephan氏ともお話しをすることができました。
今日は、女子サッカー選手の海外移籍について、代理人の行う仕事内容について書きたいと思います。海外移籍の交渉をする場合、基本的に英語を使って交渉を行うこととなりますが、クラブや担当者によっては英語以外の言語を求められる場合もあります。私は英語でしか交渉はできないため、その場合は通訳をお願いしたり、現地の言語を使える現地の代理人と協力して移籍交渉を行うこととなります。Stephan氏は英語が堪能であり、英語でのコミュニケーションには全く問題がなかったため、第三者を介入することはなく、全て直接交渉を行っております。
移籍交渉では年俸の交渉以外にも、契約年数、条件給(一定の条件を満たした場合のボーナスのようなもの)住居費の手当て、航空券の補助など多岐にわたる事項を調整する必要があります。
内容も選手やクラブごとによって異なってきますが、年々女子サッカーの世界でも契約条件は詳細になりつつあります。条件が決まった後もその解釈に齟齬がないようにすり合わせをする必要がある場合もあります。例えば「日本とヨーロッパの航空券代金を年間2往復クラブが負担する」との規定があったとしても、それが直行便または最も負担が少ないルートなのか、それとも最安値の航空券なのかによって意味は異なってきます。(安くて乗り継ぎが多いようなルートの航空券の提供をされてしまうような場合、選手にとって過度な負担となりますので、合理的なルートによる航空券の提供をしてもらうことを確認することが重要になる場合もあります)
最初の海外移籍は選手にとって不安なことがたくさんあるため、その心理的な不安を取り除いて、選手がサッカーに専念できる環境設定を行うことがとても重要になります。海外では大抵予想していなかったようなトラブルが起きるものなので、そのような認識を選手と共有してもらうことも重要なこととなります。
ドイツのクラブとの移籍交渉は私にとって初めてのことでしたが、Stephan氏は非常に丁寧に連絡を取ってくれ、契約交渉においても非常に明確に対応してくれましたので、私にとってはとても移籍交渉のしやすいケースでした。
今後女子サッカー選手の海外移籍が増えていくことは間違いなく、また、女子サッカーの世界が発展していくことも間違いないため、これからも日本人選手の海外移籍についてのサポートを継続していきたいと思っております。
