2022年11月20日からFIFAワールドカップ2022カタールが開幕しました。
今大会は若手選手の活躍が目立ち,今大会を機にビッグクラブへと移籍する選手も出てくることでしょう。
そこで,気になるのが選手の移籍金についてです。
プロサッカー選手の移籍金は高騰の一途をたどり,選手を売却するクラブは大きな利益を得ていますが,選手を育成したクラブに対して利益の分配はされているのでしょうか。
FIFAは,育成クラブに対して利益を配分する制度として,育成補償金(Training Compensation)と連帯貢献金(Solidarity Contribution)という2つの制度を設けています。
育成補償金は,選手が他クラブとプロ契約をしてクラブを離れる場合や,若手選手が契約期間満了時に移籍金なしで他クラブに移籍する場合に,選手を獲得するクラブが育成クラブや移籍元クラブに対して育成の対価を支払う制度です。
連帯貢献金は,プロ選手が所属クラブとの契約期間中に他クラブに移籍し,移籍金が発生する場合に,移籍金の一部をその選手の育成に貢献したクラブに分配する制度です。
FIFAが定める2つの制度は,選手が海外移籍をする場合に適用され,国内移籍の場合は,JFAが独自に設けているトレーニング補償制度の適用を受けることになります。
各制度の内容は,下記記事にて概略を説明しておりますのでご覧ください。
・育成補償金(Training Compensation)について
・連帯貢献金(Solidarity Contribution)について
ワールドカップでの選手たちの活躍を見ていると,本大会後の移籍市場における選手の動向も気になるところです。