髙山 雄介のブログ
・事業再生研究機構主催のシンポジウム「中小企業の事業承継と事業再生」に参加しました。
2018年05月30日

弁護士になって8年目,起こってしまった法律上のトラブルの解決に向けて日々業務を行っているわけですが,他方で新しい判例や法改正,そして社会問題についても勉強が必要です。

その必要性は十分承知しているつもりですが,なかなか時間を確保しての十分な勉強ができているかというと。。。

そこで,強制的に勉強の機会を作るべく,事業再生研究機構が主催するシンポジウム「中小企業の事業承継と事業再生」に参加し,中小企業に関する事業承継問題について勉強して参りました。

実務上の経験を交えた最先端の問題やその対処方法などを聴くことができて,まさに目から鱗。

中小企業の事業承継は,今後ますます深刻化していくことが予想され,金融機関,税理士,弁護士など各専門家が一体となって取り組んでいくべき課題です。

シンポジウムでは中小企業経営者の高齢化による廃業が深刻化していることや,現状を放置すれば中小企業廃業の急増により2025年頃までに10年間累計で約650万人の雇用,約22兆円のGDPが失われる可能性が指摘され,特に地方において,後継者問題は深刻であるとの報告もなされました。

特に印象に残ったのが平成30年税制改正によって非上場株式に係る贈与税・相続税の猶予・免除制度が導入され,これまでの事業承継税制が事業承継をし易いように大きく変更された点,また,事業承継の場面で問題となる経営者保証に関し,特に新後継者の経営者保証を外す方向での議論が活発になされている点です。

シンポジウムに参加することで,「これまで以上に勉強に励まなければ!」と気持ちを引き締めることができました。