今年4月19日に行われました第1回FIFA FOOTBALL AGENT EXAMに当事務所の小沼正毅、芳林貴裕弁護士が合格しました。2015年以来、FIFAは仲介人制度を導入し、その後はライセンス試験を行うことはありませんでしたが、2022年12月16日の規則改正の承認により、2023年10月1日以降、フットボールの国際移籍に関するエージェント業務を行う場合には弁護士や親族であってもFIFAの試験に合格することが必要となりました(旧ライセンス制度の合格者は除く)。
試験は、英語、フランス語、スペイン語での受験であり、日本語で受験する選択肢はなく、日本人にとってはややハードルが高い試験だと考えられていました。実際に、この試験に向けて勉強を始めるにあたり、何から勉強をしたらよいかについては日本での情報は非常に少なく、対策をすること自体に大きな困難を抱えておりました。
幸い、海外で活躍をされているスポーツローヤーが、試験対策の情報提供を積極的に行っており、私達も海外のスポーツローヤーの提供する情報をもとに対策を重ねてきました。
既に、何名かの選手の海外移籍には関わっていたことから、初回の試験で無事に合格でき、引き続き選手の海外移籍に関われることになったことは大変嬉しく思います。
今回のFIFAの改正により、2023年9月30日までに、日本国内のエージェント規則も変更をする必要があり、その多くの部分はFIFAの規則に準じたものとなります。
2023年10月1日以降、ライセンス保有をしていないエージェントのサービス提供は禁止され、ライセンスのないエージェントを関与させた場合、選手側も制裁を受ける可能性があり、実務に非常に大きな影響を及ぼす改正となっております。
今回の制度改正の詳細については、また後日触れたいと思います。
当事務所では、2名の弁護士が試験に合格していることから、FIFAの規則改正に関連する選手契約(選手側の相談)、海外移籍に関する選手からの法律相談について、当面の間無料で相談対応いたします。
また、ライセンスを取得しておらず、取得予定のない仲介人との仲介契約をしている選手の方に対する法的助言についても当面の間無料で相談対応いたします。
相談数が多い場合、対応するまでに少しお待ちいただくこともあるかもしれませんが、制度改正について理解を深めておくことは選手側にとっても非常に重要となりますので、遠慮なくお問い合わせください。
弁護士 小沼正毅
弁護士 芳林貴裕